2010-02-01から1ヶ月間の記事一覧

「リバタリアン宣言」(蔵研也著、朝日新書)−「右」と「左」でなぜか同じ見解。でも内実は・・・

【追記】中島徹「財産権の領分」を読み、リバタリアニズムが持つ非人間性−弱者がリバタリアンとして生き、犠牲にならざるを得ない残酷ーについてあらためて思うところがあり、下記を書いた時点より批判的であることを付け加えておく。 (本文ここから) 前か…

神の見えざる手—もっと早く知っておけばよかったこと

前の投稿で岩田規久男氏の著作を紹介したので、この際。 多様な考えが存在するということを否定的に言うと、多様な偏見が存在するということであり、それぞれの「偏見」には-絶対的な判断基準はないが-「よい偏見」と「悪い偏見」が存在するということだろう…

よく考えよう―規制改革自体が悪なのか、そのやり方の問題なのか

経済学者・岩田規久男氏の著作には、依然としてこの社会で共有されるようになったとは言い難い、安易な規制緩和批判に対する鋭い反論がつづられている。 たとえば、電力会社の地域独占を排して規制緩和することに大いにブレーキをかけることになってしまった…

本当に「東洋」でいいのかー強引さ感じる寺島実郎「世界を知る力」

本書の注目点はやはり、三井物産戦略研究所所長という財界の一角を占める人物が「日米安保同盟のあり方を根本的に見直し、アメリカと『大人の関係』を構築していくことが重要だ」(154ページ)として、「米軍基地の段階的縮小と地位協定の改定を目指すこと…