2010-09-01から1ヶ月間の記事一覧

分からないことは分からないと言えー極東ブログ「尖閣沖衝突事件の中国人船長を釈放」

今回の尖閣の問題はおびただしい報道はあるが、ナショナリズムがからむ領土問題なのだから、懐疑的に接しなければならないと思っていた。嘘と扇動まみれになるのは目に見えているからだ。にもかかわらず多くがマスメディアの報道を鵜呑みにしているようだ。 …

[こっこタイム。]のまっとうな怒り

沖縄タイムスの[こっこタイム。]が熱い。 「人があったかいし」おや?空港から近距離でタクシーに乗ってみな。本当にみんないい人だといいね!「海がきれいだし」おやおや、君が見たのは観光客目当ての埋め立て人工ビーチですね?「癒やされる」それは現実…

一本の美しい花

ベトナム戦争に医師として志願し、激戦地で戦死したベトナム人女性ダン・トゥイー・チャムの「トゥイーの日記」は、歴史ものや戦記では味わえない「闘いの中の崇高さ」を感じることができる。 この南の地では、戦功の花も英雄の花も美しく咲き誇っている。し…

ちょっとセンチメンタルだが・・・

ちょっとセンチメンタルだが、青木雄二氏を本当に好きになったのは次の言葉ー 僕は声が大きいし、本当のことをずけずけと言う性分だから、周囲の者、ことに女性には怪訝な顔で見られることの方が多かったと思う。こんな僕のことを「あんたは『七人の侍』の菊…

キングの最後の活動

ジジェク「ポストモダンの共産主義」よりー ・・・(マルティン・ルーサー)キングは「平等の公理」を追求した。それは人種差別という単一の主題をはるかに超えたものだった。死亡したのも、反貧困、反戦を説いてまわる最中のことで、ヴェトナム戦争反対を公…

「私はマイノリティなどではない」

山口泉の著書はもう読まなくなって久しいが、忘れられない言葉だ。 山口泉「テレビと戦う」よりー >> ”マジョリティ”対”マイノリティ”といった、いかにもアメリカ合衆国”多数決民主主義”風の「物量の正義」を容認する論理が、私は嫌いである。この種の英単語…

踏み絵の逆説

屈しているように見えて屈しているのではない、事実はその逆さまだということが世の中にはあるのだろう。その栄光は当人にしか分からないから誰からも賞賛されることはないが、たぶん当人はそれで充足しているはずだ。 遠藤周作「沈黙」文庫268ページー 司祭…

金融危機の後始末ーモラルハザードは織り込み済み?

資本主義と共産主義と、どちらが優れた体制かという問いはもう終わったことになっている。ただ経済危機が訪れると、資本主義批判や否定の本がタケノコのように簇生してくる。最近は言うまでもなく2008年秋のリーマンショックの時。中谷巌などは「資本主…

手放しで勧める岩田規久男の「『不安』を『希望」に変える経済学」

〈追記〉題に「手放しで」と書いてしまったが、撤回する。それは著者の岩田氏がどうだというわけではない。学ぶべきところ多い真摯な経済学者だと思う。 いずれ別に書きたいが、経済学者だからといって万能なわけではなく、ある問題(たとえば領土問題や人種…

「エメラルド」ー過去を照らし、未来を開示するものとして

最新作を聴いて、そのアーティストの過去の作品群に新たな意味を見いだすということがある(と思う)。私にとってCoccoの「エメラルド」はそういうアルバムだった。きっと飛魚のアーチをくぐって 宝島に着いた頃 あなたのお姫様は 誰かと腰を振ってるわ 日本…

起源は違えど、結局はー市場化の波が足下を浸す

先月、「規制緩和の是非再論−ウォルフレンが16年前に出した「宿題」はどうなったか?」で、 「ウォルフレンが正しければ、いま私たちが直面している問題のパースペクティブは、戦前あるいはさらに遡って、江戸時代辺りに植え付けられたお上に従順な日本人…