いわゆる「イスラム原理主義」問題

「文明の衝突」の論理を回避するために(前回の文章の補足)

前回書いた文章(「他者」に寄り添う栄光と懸念−「イスラムの怒り」)の最後の方の論旨が今ひとつ不明確なので補足しておこう。 特に石油の利権問題が要因となっている米国の世界戦略に対して中東諸国は時には懐柔されたり屈服させられたりしながらも、粘り…

「他者」に寄り添う栄光と懸念−「イスラムの怒り」

またも「極東ブログ」の書評を読んで購入した書籍から。 本書は冒頭、2006年のサッカー・ドイツワールドカップ大会の決勝戦でジネディーヌ・ジダンがイタリアの選手に頭突きを食らわせて退場になった事件を取り上げている。 あの時、私はジダンが差別的な言…

覚え書きーだらだら書いてきたこのブログは何を目指しているのか

思うところあって、自分のブログを整理しつつ読み返してみたが、延々と規制改革問題ーそれも効率と公平の問題をめぐって書いている。両者はもともと片方を追求すればもう片方が犠牲になる「トレードオフ」の関係にあるそうなので、私はいつまでも論じ続ける…

【イスラム原理主義」という用語の学問的敗北

マフムード・マムダーニ「アメリカン・ジハード」(書評はのちほど)を読んで以来、「イスラム原理主義とは何か」ということがずっと心にひっかかっている。 20年ほど前、トルコ・シリア・イラン・パキスタン・インドのムスリム居住地区・フィリピンのミンダ…